公開日 2025年12月05日
不動産登記の特例とは
地方自治法の一部改正により平成27年4月1日から、認可地縁団体が所有する不動産に係る登記の特例が創設されました。
登記の特例とは、認可地縁団体が所有する不動産のうち一定の要件を満たすものについて、市町村長が公告手続きを経て証明書を発行することにより、認可地縁団体が単独で当該認可地縁団体を登記名義人とする当該不動産の所有権の保存又は移転の登記の申請をすることを可能とするものです。
この特例制度は、不動産の所有権の有無を確定させるものではありません。町が公告することにより登記関係者が期間内に異議を述べなかったことを証する情報提供をするだけであり、登記の正当性を認めるものではありません。
特例の対象となる要件
次の4つの要件をすべて満たし、かつ疎明するに足りる資料がある場合に特例申請の対象となります。
1.当該認可地縁団体は当該不動産を所有していること
2.当該認可地縁団体が当該不動産を10年以上所有の意思を持って平穏かつ公然と占有していること
3.当該不動産の表題部所有者又は所有権の登記名義人すべてが当該認可地縁団地の構成員又は構成員であった者であること
4.当該不動産の登記関係者(表題部所有者、所有権の登記名義人、これらの相続人)の全部又は一部の所在が知れないこと
なお、実際に登記する際は、所在が判明している登記関係者(表題部所有者、所有権の登記名義人、これらの相続人)から特例制度の申請を行うことについて、事前に伺いを得ておくことが望ましいとされています。
不動産登記の特例申請手続きと公告後の流れ
申請を希望される場合は、事前に総務課行政係までご相談ください。
1.町に「所有不動産の登記移転等に係る公告申請書」を提出します。
2.町は提出された疎明資料により要件を確認します。
3.町が内容確認後、不備がなければ当該不動産の所有権の保存又は移転の登記
をすることについて異議がある関係者は、町に異議を述べるべき旨の公告を3月以上の期間で行います。
4.[異議がなかった場合]
・認可地縁団体が不動産所有又は移転の登記をすることについて登記関係者の承諾があったものとみなし、
町長は認可地縁団体に対して公告内容を証する情報を書面により提供します。
・上記の提供を受けた地縁団体は、それにその他必要な情報を合わせ登記所(法務局)で手続きすることで、
当該認可地縁団体のみの申請により、不動産の所有権の保存または移転の申請が可能となります。
[異議があった場合]
・町長から認可地縁団体に対し、異議を述べた登記関係者等の氏名、住所等、異議を述べた理由が通知されます。
・特例手続きは中止となります。登記の特例手続きに必要な証する情報の提供は行われません。
***注意事項***
・「申請不動産の登記移転等に係る異議申出書」に記載された事項は、その後の当事者間の協議を円滑にするため、
地方自治法第260条の38第5項の規定に基づき、認可地縁団体に通知されます。
・この特例制度は、認可地縁団体が有する不動産について、その所有権の保存または移転の登記を認可地縁団体のみの
申請により可能とするものですが、不動産登記は対抗要件としての公示制度と位置づけられるものであり、
当該不動産の所有権の有無を確定させるものではありません。
公告申請の手続き(必要書類)
認可地縁団体の代表者は、総務課行政係に対し、次の書類を提出してください。
1.所有不動産の登記移転等に係る公告申請書
2.所有権の保存又は移転の登記をしようとする不動産の登記事項証明書及び公図
3.保有資産目録又は保有予定資産目録
4.申請者が代表者であることを証明する書類
5.当該地縁団体が当該不動産を所有していること及び当該認可地縁団体が当該不動産を
10年以上所有の意思を持って平穏かつ公然と専有していることを疎明するに足りる資料(疎明資料)
6.当該不動産の表題部所有者又は所有者の登記名義人すべてが当該認可地縁団体の構成員又は
構成員であったものであることを疎明するに足りる資料(疎明資料)
7.当該不動産の登記関係者の全部又は一部の所在が知れないことを疎明するに足りる資料(疎明資料)
疎明するに足りる資料(疎明資料)の例と資料の入手が困難な場合については次のとおりです。
| 例 | 資料の入手が困難な場合 | |
|---|---|---|
|
当該地縁団体が当該不動産を所有していること及び当該認可地縁団体が当該不動産を10年以上所有の意思を持って平穏かつ公然と専有していること |
・認可地縁団体の事業報告書 |
・資料の入手が困難であった理由を記載した書面 ・不動産の隣地の所有権や登記名義人や不動産の所在地の係る地域の実情に精通した者等の証言を記載した書面 ・不動産の占有を証する写真 |
| 当該不動産の表題部所有者又は所有者の登記名義人すべてが当該認可地縁団体の構成員又は構成員であったものであること | ・認可地縁団体の構成員名簿 ・地縁団体台帳 ・(不動産が墓地の場合には)墓地の使用者名簿 |
・資料の入手が困難であった理由を記載した書面 ・不動産の所在地に係る精通者等の証言を記載した書面 |
| 当該不動産の登記関係者の全部又は一部の所在が知れないこと | ・登記記録上の住所の属する市町村長が、当該市町村に登記関係者の「住民票」及び「住民票の除籍」が存在しないことを証明した書面 ・登記記録上の住所に宛てた登記関係者宛の配達証明書付き郵便が不到着であった旨を証明する書面 ・申請不動産の所在地に係る精通者が、登記関係者の現在の所在を知らない旨の証言を記載した書面 |
公告について
公告事項
1.認可地縁団体の名称、区域及び主たる事務所
2.申請不動産に関する事項
3.申請不動産の所有権の保存又は移転の登記をすることについて異議を述べることができる者の範囲は、申請不動産の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人若しくはこれらの相続人又は申請不動産の所有権を有することを疎明する者である旨
4.異議を述べることができる期間及び方法に関する事項
公告期間
3月(異議を述べることができる期間)
公告に対する異議申出
【異議を述べることができる者及び異議に必要な提出書類】
異議を述べることができる者は、当該不動産の登記関係者等です(下記表参照)。
異議を述べる際は、総務課行政係に対し、申出書・「登記関係者等である旨」が確認できる書類・「申出書に記載された氏名及び住所」を確認できる書類の3点を提出してください。
公告に対する異議
| 異議を述べることができる者 | 異議に必要な提出書類 | ||
| 申出書 | 登記関係者等である旨 | 申出書に記載された氏名及び住所 | |
| 表題部所有者又は所有権の登記名義人 | 申出書 | 登記事項証明書 | 住民票の写し 戸籍の附票の写し |
|
表題部所有者又は所有者の登記名義人の |
登記事項証明書 戸籍謄抄本 |
||
| 上記以外の 所有権を有することを疎明する者 |
所有権を有することを |
||
異議申出書の提出先
玉村町役場総務課行政係(役場2階)
郵送でも受け付けます。ただし、公告期間の最終日消印有効です。
現在公告している認可地縁団体
【角渕自治会】 認可地縁団体が所有する不動産に係る登記の特例申請[PDF:464KB]
[公告期間 令和7年12月5日から令和8年3月5日まで]
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